昼食を取ろうとお昼に1人で街に出てみると懐かしい人に出会った。










母国情緒・01










さんじゃないですか。」





そう言って交差点で話しかけてきたのはコロネロの後輩のスカル君だった。
こんにちは。と言って笑った彼は、猫のような印象を受けるパンクな格好とは対照的な、犬っぽい印象をあたしに与える。 リボーンさんからパシリと呼ばれて笑われていた彼はきっと学生時代さぞ人懐っこかったんだろうとあたしは思った。
昔お酒の席で、「スカル君はきっとなつく相手を間違えたんだよ。」とあたしが 言ったら、「全くです。」と真面目な顔をして彼が言ったのをあたしはふと今思い出した。 (当然のことだけど、その直後にスカル君は泥酔したコロネロとリボーンさんの2人から制裁を受けた。)





「久しぶりね!元気にしてた?」



「元気ですよ。でも最近はいろんなマフィアを転々としてます。 あっ、そういえば さんは聞きましたか?コロネロ先輩がもうすぐ帰国するって。」





えっ!?とあたしが言うとスカル君はふふ、やっぱりそうだ。と言って笑った。
何がおかしい。





「やっぱりコロネロ先輩は さんを驚かすつもりだったんですね。」



「えっ、それどういうことなの?スカル君、詳しく教えてくれない?」





あたしが聞くと、ふふふ、と笑ってから、そのままの意味ですよ。とスカル君は言った。
コロネロもリボーンさんもきっとスカル君のこういう所が気に障るからいじるんだろうなぁとあたしはぼんやりと考えた。





「多分、というかこれはオレの想像ですけど、コロネロ先輩は突然イタリアから帰国して さんを驚かせて喜ばせようとしたんですよ。 だからきっとオレに『 に会ってもこのことは言うな!』なんて言ったんです。」





へーなるほどー。










……。










「えっ!?じゃあスカル君、あたしに言ったら駄目なんじゃないの!?」





コロネロの計画が台無しじゃないの。





「まぁ大丈夫です。オレの予想では結果的に さんはもっと驚くことになるはずですから。」





ふふふ、と勝ち誇ったようにスカル君は笑った。 コロネロとリボーンさんはきっとスカル君のこういう所が気に障るからいじるんだろうなぁとあたしは確信した。





「先輩、ちょうど来週に帰国するって言ってました。 4時過ぎに空港に到着って言ってたので、きっと夕飯に間に合わせたかったんだと思います。」





さんにたくさん話すこと、あるんじゃないですか?とスカル君は言った。
おぉ!スカル君、前言撤回します。君はやっぱりいい人みたいだね!!





「(ごちそう作って待ってなきゃ。)」



「よかった。 さんの笑顔が見られて。」



「え?」



「だってほら、最後に会ったのってコロネロ先輩がイタリアを出発したときですから。」





ずっと寂しそうな表情してたので、 さんの笑った顔を見たかったんですよ。とスカル君はサラリと言った。
が、直後「って何言ってんだ!?オレ!?」と言ってうぉー!?と奇声をあげながら頭を抱えていた。
きっと、というかむしろ絶対恥ずかしいとより強く思ったのは言われたあたしの方だ。