「ひまひまひまひまひま!!」 「黙れ コラ。殺されてぇのか。」 「……。」 「ねぇ、コロネロ。今日って休日よね。」 「そーだ、コラ。曜日知らねぇのか コラ。」 「……。」 再び黙るあたし。 金髪碧眼のこの美少年は顔に似合わずとにかく口が悪い。 口を開けば「コラ」とか「殺すぞ」とかエトセトラ……!! 仮にもあたしは女の子よ!彼女よ! ……けれどきっとそう言えば 『どこが女だ コラ。』 って言われてお終い。 彼はきっとスウィートハニィ、愛するライフル ━今も磨いている━ に目を向けるだろう。 あぁ、武器にすら負けているあたしって一体……。(……) 言いたいことはいっぱいある(それこそ数えたらキリがない位に!!)んだけど、 いざ彼を前にすると何も言えなくなってしまう。話せなくなってしまう。 彼の目 ━空よりも澄んでいるんじゃないかっていう綺麗な━ を見てしまうと あたしはもうダメだ。口をつぐんでしまうんだ。 (もちろん彼の『何だ コラ』っていう不機嫌な声のせいがないわけじゃないけど……) だ・け・ど・!! 今日のあたしはいつもと違うの☆★(…) 構ってもらうためには手段だっていとわないわ(ん?今のちょっとかっこいくなかった?) い、色仕掛けだってやってやる!!(自信は無いけどね…。おっぱい小さいし/…) それ位あたしはコロネロに飢えてるの!! これはもう病気なんだよ、うん。らぶすぃっくってやつよ。 (構って、てそのまま言えばいいんだろうけどあたしはどうも口に出せない。チキン!!) 「ねぇ、コロネロ。」 「うっせぇぞ、コラ。」 チラリと振り向いたがコロネロは全く興味を示さない。 ショックだ……!! あたしは只今コロネロのベットの上で寝転がって甘い声(自分ができる最高にえろい)で コロネロのことを呼んだっていうのに!!酷い! やっぱりコロネロはあたしになんて興味は無いんだ……。 しょうがないよね、全然色っぽくないもんね。 だって勉強しなかったもん(いや、す、する気もなかったんですけど、さっきまで!!) ……寝た。いや、寝てた。 起きてからそのことに気付く。 そして驚いた。 彼、コロネロの顔(カッコよすぎて目が離せない/病気だな)が目の前にあった。 「なんて嫌な趣味してるんですか。人の寝顔を見るなんて。」 「 、テメェ何言ってんだコラ。 テメェがせっかくの休日に寝たのが悪いんだろうがぁ!」 「今まで散々放っておいたくせに……。」 ボソリとあたしがつぶやくと、 コロネロから「なっ!?」という声がもれる。 彼の手に寝る前はしっかりと抱かれていたライバルのライフルは床に置かれていた。 あたしが勝者なのだ。 打ち捨てられている、とより惨めさを出すためには言ってもいいかもしれない。 実際あたしは彼女に負けて、コロネロに散々打ち捨てられていたんだ。 (あくまでも被害妄想なのだけど) 「ホラ、 。いつまでもそんな格好してんな。起きねぇとヤるぞ。」 今度はあたしが「なっ!?」と言う番だった。 顔は自分でわかる程に赤い。 「な、な、な、何言ってるのよ!コロネロって実はひわい!!」 「自分から誘っておいて何言ってるんだコラ。 無駄口叩いてねぇでさっさと起きろよ、コラ。出かけるぞ。 それともマジでヤんのかコラ。」 「やんないやんない!!」 そう言ってあたしは慌ててベットから飛び起きる。 彼は小さく舌打ちして(え?) ━本当に男かという位に細い指━ はあたしの手をつかむ。 夕日はもう西へ沈もうとしているというのになんていうことだ……!! |