お菓子作りをしようと思い立って、スーパーに材料を買いに行った帰り道にバジル君にうっかり遭遇しちゃいました。




















「バージールーくーん!!」



「?何ですか?」





あぁ、その小首をかしげたポーズとその表情のコンボは犯罪だよ、バジルッ……!!
道端で偶然見つけたのは最近ご近所さんの沢田さん家によく遊びに来ている外国人らしきイケメンボーイ☆★ 間違った日本語で溢れている(むしろ時代錯誤の日本語だね!!)彼だけど、心優しくって礼儀正しくって本当に素敵だ。





「いや、特に何も用事はないんだけどね、バジル君の後姿が目に入ったからつい、ね。」





迷惑だったらゴメン!!とあたしが言うと、バジル君は苦笑い。
あわわわわ。やっぱり迷惑でしたか。





「ごごごごゴメン!やっぱり迷惑だよねっ!」



「いえいえそんなことありませんよ。 むしろ拙者の名前を覚えていただいていたみたいでとても光栄です。」





おぉっ!!流石バジル君だ!!
いつ話しても本当に礼儀正しい!!これが本場の紳士だね☆★ これが獄寺隼人も帰国子女ならバジル君を見習えばいいのに。 確か彼ってイタリアのはずだ。 好色男もたいしたことないねっ!!





「バジル君は本当に優しいね! あたし感心しちゃうよ。 普通用事がないのに呼ばれたら嫌だと思うとあたしは思うな!」





あたしの言葉にバジル君はまたも苦笑い。
あわわわわ。やっぱり迷惑でしたか。





「いえいえそんなことありませんよ。 確かに用事がないと聞いて拙者少しがっかりはしましたが、今こうして貴女と話すことが出来たことを思えば、むしろ喜ばしいことです。」





そうまるで水が流れるかのように滑らかな調子でバジル君は言うと、輝く笑顔をあたしに向けた。
うっ。まぶしい。 その笑顔はまぶしすぎるよバジル君。





「では拙者はこれから沢田殿との約束がありますのでこれで失礼します。」



「うん、こちらこそ引き止めて悪かったね。それじゃあ。」





そう言って手を振った後、あたしたちは別れる。




















メレンゲを作りながらも、考えるのは彼のことばかり。
うわっこのまるでメレンゲみたいにふわふわしたこの気持ちはひょっとして恋、ですか!?